推薦をいつまでも信じていたかなんてことは,
他愛もない世間話にもならないくらいのどうでもいいような話だが,
それでも俺がいつまでも推薦などという不景気前の内定話を信じていたかと言うと,
これは確信を持って言えるが,最初から信じてなどいなかった.
就活始めたてで,まだ自由でいけると思っていた時期だし,
記憶をたどると,周囲にいた就活学生も自由がまじ無理だとは思っていないような
目つきで,ディスプレイに映るお祈りを眺めていたと思う.
そんなこんなでESを面接官はほとんどみてないことを目撃したわけでもないのだが,
たまにしか仕事しない教授の存在を疑っていない賢しい俺なのだが,
大手企業や年収1000万や昇給率や離職率や福利厚生や年間休日や,
それらに内定をもらう旧帝的ツテコネ的TOEIC900点的学生が
この世に存在するのだということに気づいたのは4月が過ぎた頃であった.
(中略)
面接官のよしかるなるレガシープレイヤーは壇上に上がるや,
鏡の前で小一時間練習したようなつみこみ的な1Killを俺たちにむけ,
自分がTES使いであること,チーム田舎のメンバーであること,
大学時代にチーム田舎で暗躍し,調整会では電波デッキに文句をつけたこと,
現在チーム田舎にレガシープレイヤーはいないので,入部即強制レガシー民は保証されたも同然であること,レガシー以上に面白いフォーマットはMtGに存在しないであろうことをひとしきり喋り終えると,
もう話すことがなくなったらしく,
「みんなに自己紹介してもらおう」
と言い出した.
面接番号順に先手後手交互に並んでいる左端から一人一人立ち上がり,
氏名,出身フォーマットプラスα(青単BtBとか好きなフィニッシャーとか)をあるいはぼそぼそと,あるいは調子よく,あるいはフェイジングする虹のフリートを交えて戦場の生物を枷しながら,だんだんと俺の番が近づいてきた.
緊張の一瞬である.解るだろ?
頭でひねっていた最低限のマリガン基準を何とか満たしコインフリップ終え,
やるべき事はやったという解放感に包まれながら,俺はBtBに完封された.
代わりに後ろの奴が立ち上がり
―ああ,俺は生涯このことをわすれないだろうな―
後々語り草となる言葉をのたまった.
「レガシー出身,倉伊勢 海」
ここまでは普通だった.
真後ろの席を身体をよじって見るのもおっくうなので,
俺は前を向いたまま,その嗄れた声を聞いた.
「ただの企業には興味ありません.
この中に一部上場,年収一千万,年間休日130日以上,潤沢な福利厚生がいたら
わたしのところにきなさい.以上」
(中略)
「倉伊勢」
「なに?」
PCのディスプレイから視線を外すごーじゃーに,俺は言ってやった.
「お祈りだぞ」
他愛もない世間話にもならないくらいのどうでもいいような話だが,
それでも俺がいつまでも推薦などという不景気前の内定話を信じていたかと言うと,
これは確信を持って言えるが,最初から信じてなどいなかった.
就活始めたてで,まだ自由でいけると思っていた時期だし,
記憶をたどると,周囲にいた就活学生も自由がまじ無理だとは思っていないような
目つきで,ディスプレイに映るお祈りを眺めていたと思う.
そんなこんなでESを面接官はほとんどみてないことを目撃したわけでもないのだが,
たまにしか仕事しない教授の存在を疑っていない賢しい俺なのだが,
大手企業や年収1000万や昇給率や離職率や福利厚生や年間休日や,
それらに内定をもらう旧帝的ツテコネ的TOEIC900点的学生が
この世に存在するのだということに気づいたのは4月が過ぎた頃であった.
(中略)
面接官のよしかるなるレガシープレイヤーは壇上に上がるや,
鏡の前で小一時間練習したようなつみこみ的な1Killを俺たちにむけ,
自分がTES使いであること,チーム田舎のメンバーであること,
大学時代にチーム田舎で暗躍し,調整会では電波デッキに文句をつけたこと,
現在チーム田舎にレガシープレイヤーはいないので,入部即強制レガシー民は保証されたも同然であること,レガシー以上に面白いフォーマットはMtGに存在しないであろうことをひとしきり喋り終えると,
もう話すことがなくなったらしく,
「みんなに自己紹介してもらおう」
と言い出した.
面接番号順に先手後手交互に並んでいる左端から一人一人立ち上がり,
氏名,出身フォーマットプラスα(青単BtBとか好きなフィニッシャーとか)をあるいはぼそぼそと,あるいは調子よく,あるいはフェイジングする虹のフリートを交えて戦場の生物を枷しながら,だんだんと俺の番が近づいてきた.
緊張の一瞬である.解るだろ?
頭でひねっていた最低限のマリガン基準を何とか満たしコインフリップ終え,
やるべき事はやったという解放感に包まれながら,俺はBtBに完封された.
代わりに後ろの奴が立ち上がり
―ああ,俺は生涯このことをわすれないだろうな―
後々語り草となる言葉をのたまった.
「レガシー出身,倉伊勢 海」
ここまでは普通だった.
真後ろの席を身体をよじって見るのもおっくうなので,
俺は前を向いたまま,その嗄れた声を聞いた.
「ただの企業には興味ありません.
この中に一部上場,年収一千万,年間休日130日以上,潤沢な福利厚生がいたら
わたしのところにきなさい.以上」
(中略)
「倉伊勢」
「なに?」
PCのディスプレイから視線を外すごーじゃーに,俺は言ってやった.
「お祈りだぞ」
コメント
しかし受かる気しねえ
昨年から推薦も3割しか受からないんだと
まあ頑張ります
この日記は更新するのかwww
ハルヒのネタですね.谷川よしかる.
別に日記帳だから,何書いてもおk.
最近はmixiメインだな.
倉伊勢が内定とるまでこのネタは続きます.
嫌だったら内定決めるんだ-!
>名無しさん
哀れなごーじゃーを応援してあげてね!
5年以上前に一瞬アカウントだけつくって意味わからんまま放置した記憶がw
流行りのツイッター面白そうだよ
更新は隔日くらいかなー.
ツイッタもー③年後位にはじめるぉ